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米国の対ビルマ(ミャンマー)制裁: 引き続き注意が必要

March 5, 2013

米国は、ビルマ[1]の軍政権が1988年に同国民の抗議活動に対して武力で制圧をしたこと等を契機として、1989年同国に対する特恵関税適用を停止したあと、各種の法律や行政命令等を通じて段階的にビルマに対する制裁を強化してきた結果、現時点では、法制度上以下を骨子とする制裁措置をとることが可能となっている。

(a) U.S. person[2] によるビルマへの新規投資の禁止、

(b) U.S. person によるビルマへの金融サービス輸出[3]の禁止、及び、

(c) U.S. person によるビルマ原産の産品の米国への輸入禁止。

また、米政府は、ビルマの旧軍政権の幹部、軍関係者、ビルマ国内の民主化運動を抑圧した指導者、人権侵害や汚職、麻薬取引等に関与した者等を含む者(個人、法人その他の団体)を特定制裁対象者(Specially Designated Nationals: SDN)として指定し、U.S. person がこれらのSDNとして指定された者(及びSDNに指定された者により実効的に支配されている者)と何らかの取引を行うことを包括的に禁止するとともに、それらの者の資産のうち、米国の権限が及ぶものを資産凍結措置の対象としている。

米国は、ビルマの新政権が2011年に民主化を推進する姿勢を示し始めたことを受け、2012年7月、(a)ビルマへの新規投資の禁止、及び(b) 金融サービスの輸出禁止措置を、そして2012年11月のオバマ大統領によるビルマ訪問の直前には、(c)ビルマ産品の米国への輸入禁止措置を大幅に緩和する方針を表明し、現在では、上記(a)、(b)、及び(c)の制裁措置は、暫定措置として実質的に解除された形となっている。

しかし、米国政府は、ビルマの現政権が、継続的に民主化運動を支援し、また、同国内の人権侵害、汚職、北朝鮮等との関係維持等を排除することを狙い、これらの行為に関連してSDNに指定された者との取引禁止や、それらの資産凍結等の経済措置は、依然として継続している。[4]また、U.S. person による対ビルマ新規投資等についても、米当局に対する報告義務が課されている。

したがって、米国内の企業はもとより、日本等米国外の企業等が、今後対ビルマ投資や事業を展開するにあたり、SDN に指定された者やそれらの者の実効的支配下にある者との取引を行う場合において、そのような取引等が米国の権限が及ぶところでなされる場合には、米国による資産凍結の対象となったり、また、取引関連の金融サービス(送金、決済、為替等)が得られなくなるリスクは依然として存在するので、注意する必要がある。また、米国の現地法人等がSDNに指定された者やそれらの実効的支配下にある者との取引に一切関わらないようコンプライアンス体制を整える必要がある。

ビンガムは、世界14拠点の事務所に約1000名の各国弁護士を擁する国際法律事務所で、包括的な企業法務支援の一環として、メーカー、商社、金融機関等の活動に関わる危機管理、コンプライアンスや米国のイラン、シリア、北朝鮮、キューバ等に対する輸出規制やその他の経済制裁関連法務に関するアドバイスも行っています。

Myanmar/Burma Sanctions Continue and Require Caution as U.S. Eases Restrictions

Since last July, the U.S. government has gradually eased most U,S, sanctions against Burma, including most prohibitions on new investment, export of financial services and import of Burmese goods. On February 22, 2013, the U.S. government further announced it had issued general licenses authorizing many types of financial transactions with four major Burmese financial institutions, although interactions with those banks are still subject to limitations. Nevertheless, the U.S. continues to maintain its prohibition on imports of Burmese jadeite, rubies and certain jewelry, and the Burmese Sanctions Regulations still prohibit U.S. persons from engaging in transactions with the Burmese Ministry of Defense, any armed group in Burma, other persons whose assets are blocked by the U.S. government or any person owned or controlled by those persons. There are not only reporting requirements, but also compliance requirements in connection with investments in Burma over $500,000. Care must be taken in initiating business with Burma, however, to ensure business activities are coordinated with the calibrated easing of U.S. sanctions.

Authored by: Yoshihide Ito

Endnotes

[1] 米国政府は、同国を公式には、軍政権が支配する前の国名であった「ビルマ」(Burma)と呼んでいる。

[2] U.S. person とは、米国籍を有する個人、米国の永住権を有する個人、物理的に米国内に居る個人、米国の法令によって設立された法人、団体等及びその米国外の支店、営業所等を含むとされている。

[3] 金融サービスの輸出・再輸出には、ビルマへの送金(第三国経由を含む)、ビルマ国内に居る者に対する保険サービス、投資・仲買業務(証券取引の仲介、為替取引、等)、銀行業務、融資、保証、信用供与等が含まれるとされている。

[4] 最近では、一部のビルマ政府系金融機関との取引を一定の条件の下に容認しようとする動きが見られるが包括的な制裁措置解除はしておらず、依然として、U.S. personによるビルマ国防相、武装グループ等を含む特定の関係者との取引等は禁止されている。

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